ことばの世界

言語学を勉強してます

談話分析

Overlapとは

発話の重複(overlap)とは、1人の話者が話している最中に、別の人が話し始め、発話が重複する現象のことを指す。ディスカッションなどの決められたテンプレートのもとで運用される会話などとは違い、特に自然会話などの特に話し方や順序が決められていなく…

遮り行為の分析

会話を分析すると「遮り行為」が節々でみられる。 この「遮り行為」とは一体なんなのか。これは1人の話者のターン時に、無理矢理別の人が発話を始めることであり、前者の発話権を奪ってしまう行為のことを指す。 遮り行為は、遮る人が発話が重なることを承知…

会話における、あいづちの役割

あいづち(back-channel)とは、聞き手が話し手に対して送る短いメッセージのことであり、話者交替とは見なされないものとする。 1960年代以降、心理学や社会学では、対面の対話における聞き手の応答の仕方や非言語的振る舞いがどのように会話に影響し、社会…

隣接ペアとは何か

隣接ペアとは、対になった2つのターンから構成されるもので、発話のやりとりの分析の最小単位である。 例えば Aさん:こんにちは。 Bさん:やあ、こんにちは。 このようなやりとりを隣接ペアと呼ぶ。 会話分析(Conversation Analysis)の分野では、Sacksら…

Computer-mediated discourseとは、その歴史

Computer-mediated discourse(CMD) とは何か。チャットであれ、音声通信であれ、インターネットを通じて行なわれるコミュニケーション・会話を研究するに当たって、CMDは非常に重要な基礎概念である。 CMDとは、「インターネットを通じて人が相互にメッセー…

コミュニケーションとは

談話分析をするのであれば「コミュニケーション」とは何かを明確にしておかなければならない。なぜなら談話分析とはコミュニケーションの一部を分析をする物であるため、非常に密接に関わってくるから正確な理解と扱いが必要なのだ。 コミュニケーションの要…

談話分析におけるテクストとコンテクスト

談話分析をする際に有効なツールとして、テクストとコンテクストがある。談話分析では実際の話された会話などをテクストとコンテクストというスタイルで保存し、分析を進めていくことが多い。以下ではその基礎となるテクストとは何か、コンテクストとは何か…

談話分析とは

談話分析とは1つの文のみを対象にした分析(ことばの構造分析)を超え、文と文の関係性などを分析するので、言葉の構造・言葉の機能両方を知った上で談話分析を進めなければならない。 談話分析の手順 談話分析では分析する言葉(文)を - 言葉の構造の分析 -…

ことばの機能

ことばを使ったコミュニケーションの働き、作用のことを指す。社会言語学の領域では非常に重要とされる考え方である。ことばの機能っていっても、具体的にどんな機能があるの?と疑問を持ち、機能を分解していった学者の一人にヤコブソンとハイムズがいる。 …

言語分析をしてみる

ことばの構造とは 言語学においてことばの構造とは、ことばの部分と部分の関係を指す。文を対象にするのであれば、文の中における句と句の関係を指し、句の構造と言えば、句の中の語と語の関係を指す。このようにことばを分解し、ことばの単位である句や語、…