ことばの世界

言語学を勉強してます

言語政策と多言語政策

多くの人が様々な理由で国と国を行き来するようになった現代において、国における多言語政策は日に日に重要になってきているように思える。ここでは「多言語政策」という言葉についてまとめる。

言語政策の定義

庄司(2013)によれば、言語政策とは国家あるいは地方自治体などの公的な権力が独自の理念に基づきその支配領域において言語間の秩序を決定し、それに基づき特定の言語の地位を高めるとと共に機能を充実させ、普及、教育を実施する活動総体とする。ここで明確に区別しておきたいのは言語政策と言語計画の違いである。前者はLanguage Policyと訳するのに対し、後者はLanguage Planと訳する。すなわち言語計画とは言語政策によって決められた方針を基盤として作られた具体的な計画プランをさすのである。

単一言語政策と多言語政策

上記で言語政策とは何かについてまとめた。さらに言語政策を「単一言語政策」と「多言語政策」に区部することができる。ここで多言語政策とは何かについて考えてみる。そのためにはまず単一言語政策について正しい理解をしておきたい。単一言語政策とは国が一つの言葉のみを認め、その言葉を国語としてその言葉だけで国政を運用しようとする政策のことだ。一方で多言語政策とは複数の言語の存在を認めながら各言語間の調整を行なうことを重要視する政策のことだ。

多言語政策の基軸

多言語政策の具体的なポリシー・視点はどのようになっているのだろうか。以下のように区分することができる。

  • 言語の地位の保証に関する政策
  • 言語教育に関する政策
  • 言語管理政策
  • 言語啓蒙政策

詳しくは別記事でまとめていきたいと思う。