言語分析をしてみる
ことばの構造とは
言語学においてことばの構造とは、ことばの部分と部分の関係を指す。文を対象にするのであれば、文の中における句と句の関係を指し、句の構造と言えば、句の中の語と語の関係を指す。このようにことばを分解し、ことばの単位である句や語、音韻のレベルごとに考察するのが言語構造の分析である。
通常、ことばの構造を分析するには以下の視点で分析をすすめる。
- 文構造を分析する
- 句構造を分析する
- 語構造を分析する
- 音韻を分析する
構造分析してみる
(1) オナカガスイタ
という例文を取って構造分析をしてみる。
Ⅰ. 文構造をみる
オナカガ + スイタ
と2分できる。前者は主語を指し、後者は述語となる。これは文を句と句に分けたので、「名詞句+動詞句」の文構造を成している。
Ⅱ. 句構造をみる
(1)の前者は「オナカガ」となっている。これを分解すると
オナカ(名詞) + ガ(格助詞)
というなる。
Ⅲ. 語構造をみる
さらに「オナカ」に焦点を当てると
オ(接頭辞) + ナカ(名詞)
となっている。「オ(接頭辞)」は丁寧さを表す接頭辞オのことである。
後半の「スイタ(動詞句)」も同様に分析してみると
スイ(動詞連用形) + タ(断定の助動詞)
となっているのがわかる。 ここで(1)の例文のすべてが分析できたかように思われるが実はそうではない。 これが話し言葉だった場合、イントネーションによってもまた意味が異なってくるので、さらなる分析が必要になる。
Ⅳ. 音韻を分析する
- (1-a) オナカガスイタ → (平叙文) - (1-b) オナカガスイタ ↑ (疑問文)
このように文末のイントネーションを変化させるだけで意味が変わってくる場合もある。
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